どうせ失敗する

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EQ感情知能で解説

「どうせ私じゃむり」——その声、ずっと信じてきませんでしたか

気になるものを見つけた瞬間、一瞬だけ胸がときめく。

でもすぐに、心の中から声が聞こえてきます。
「どうせ私じゃむり」「また失敗する」「迷惑かけるだけ」

その声に押されて、手を引っ込めてしまった経験、ありませんか。

実はこれ、あなたの性格でも、能力でもない。
脳がいつの間にか作り上げた“失敗メガネ”を通して、世界を見ているだけかもしれないんです。

私自身、このシーンを描きながら「あ、これ自分だ」ってちょっと苦しくなりました。
それくらい、よくある、でも誰にも気づかれにくい感情なんですよね。

【シーン1】チラシを引き出しにしまう、あの瞬間

失敗を恐れる女性の感情日記のイメージ画像.

キッチンで引き出しを開けたカナの目に、一枚のチラシが飛び込んできます。
「ボランティアスタッフ募集」

「あ…このチラシ」——心のどこかで「いいな」と思った、その次の瞬間。
「どうせ私じゃ、むりか…」

チラシを引き出しに押し込もうとしたそのとき、息子がそれを見つけてしまいました。
「ママ!これなーに?」

キラキラした目で聞いてくる息子の顔を見て、カナの胸がキュッとする。
「あっ…それは…」

やりたい気持ちはある。でも、踏み出せない。
その間で固まってしまったカナの表情が、なんだか痛いほど共感できるんですよね。

これがちいドロ——小さなドロドロとした感情の始まりです。
「いいな」というときめきと「どうせむり」という声が同時にぶつかる、あの名前のつけにくい固まり方。

【シーン2】脳の中に住みついた「失敗フィルター」——予言の自己成就ループ

カナの頭の中、真っ暗な空間にこんな言葉が浮かびます。
「私にはムリ」「ムリだ」「やれない」「迷惑かける」「どうせ失敗する」

息子が無邪気に聞いてきました。
「ママ、やってみたいの?」
「…え?」

子どもの素直な問いかけに、カナはうまく答えられない。

そこへあるきっかけで出会った人から、言葉をもらいます。
「そのメガネ、いつからかけてるか分かる?」

脳の中での予言の自己成就ループが見えてきます。
過去の小さな失敗→失敗フィルターができる→「どうせ失敗する」と思いこむ→行動できない・回避する→「やっぱりうまくいかない」——この“予言の自己成就”ループに気づくことが第一歩

問題は「やる気がない」のではなく、このフィルターが先に動いてしまうことなんですよね。

【シーン3】「私、ずっとメガネかけて自分を見てた」——失敗=データに変えた瞬間

「小さな失敗がね、知らないうちに”メガネ”を作るんだ」

その言葉を聞いて、カナはハッとしました。
「あ…」

光の中でメガネが砕けるイメージが広がる。
「私、ずっとメガネかけて自分を見てた」

これが「言葉の脳ダマ」です。

「失敗=おわり/自分の価値がないしょうこ」という言葉を、「失敗=データ/学びのヒント集」という言葉に置き換える——失敗の意味そのものを変えるリフレーミング。

世界は変わっていない。でも、メガネが変わるだけで、見える景色が変わる。

カナはゆっくりと、でも確かに言葉にします。
「失敗は、私の価値とは関係ない」

この一言を書きながら、私も少し泣きそうになりました。
こんな当たり前のことが、「メガネ」をかけているときには見えなくなってしまうんですよね。

【シーン4】「今日決めなくていい。まず、知るだけでいい」

失敗フィルターを外す3ステップが見えてきます。
STEP1:「あ、今”どうせむり”って思ってる」と気づく。
STEP2:「失敗=おわり」から「失敗=データ」へ選び直す。
STEP3:結果より”かてい”に集中。まずやってみるだけでOK。

カナが出した答えは、「申しこむ」でも「あきらめる」でもありませんでした。
「申しこまなくていい。しまわなくてもいい」

チラシを机の上に出して、ノートを開く。そこにこう書きます。
「気になること:サークルスタッフ」
「こわいのは何?」

息子と並んでテーブルに座りながら、カナは穏やかな顔で言いました。
「今日決めなくていい。まず、知るだけでいい」

これがちいすぐの体現です。
チラシを引き出しから取り出して、机の上に置いてノートに一行書いただけ——ばかばかしいくらい小さな行動。
でもそれは、確かに昨日とは違う一歩なんですよね。

まとめ

「どうせむり」という声は、あなたの本音じゃない。
脳がいつの間にか作った”失敗メガネ”かもしれない。
まず「あ、今メガネかけてるな」と気づくこと。それが最初の一歩。

「メガネを外す」必要はないんです。
「かけてた」と気づくだけで、景色はちょっとだけ変わります。

完璧に準備しなくていい。今日決めなくていい。
ただ、気づいた自分を少し認めてあげてほしいんですよね。

みなさんも、「どうせむり」と思って手を引っ込めた経験、ありますか?
もしよかったら、コメント欄で聞かせてくださいね。

【解説①】「ちいドロ→脳ダマ→ちいすぐ」の3ステップ

実はカナは、このエピソードでちいドロ→脳ダマ→ちいすぐの3ステップを自然に回していたんです。

🌧 ちいドロ(小さなドロドロを受け止める)

チラシを見た瞬間の「あ…このチラシ」という小さな胸のときめき。
でも次の瞬間「どうせ私じゃむりか」と引き出しに押し込もうとした、あの固まり方。

これが「ちいドロ」——小さなドロドロとした感情です。

ここで大事なのは、「どうせむり」で終わらせないこと
「いいな」というときめきがあったこと、まずそれだけを認めるだけでいい。
そのときめきは、本物のちいドロのサインですから。

🌀 脳ダマ(脳を優しく騙す技術)

カナが使ったのは「言葉の脳ダマ」です。

「失敗=おわり/自分の価値がないしょうこ」という言葉のままでは、脳は「どうせむり」という失敗フィルターのループを回し続ける。
でも「失敗=データ/学びのヒント集」という言葉に置き換えた瞬間、脳に「では、試してみる価値があるかも」という新しい回路が開き始める。

「失敗は私の価値とは関係ない」——この一言が、メガネの存在に気づかせてくれる鍵なんですよね。
失敗の意味を変えるだけで、行動への恐さがちょっとだけ変わります。

🌱 ちいすぐ(小さく、すぐに動く)

脳ダマでスイッチが入ったら、あとはほんの一行だけ。
「気になること:サークルスタッフ」「こわいのは何?」とノートに書く——たったそれだけ。

申しこまなくていい。全部決めなくていい。
チラシを机の上に出したという、その一行の違いが脳の新しい回路を少しずつ育てていきます。

【解説②】EQコンピテンシーで読み解くと

シックスセカンズのEQ 8つのコンピテンシーの中から、今回のエピソードで特に輝いていたみっつをご紹介します。

自己パターンの認識(【知る】)

自分の行動パターンに気づく力です。

「どうせむり→しまいこむ→何もしない」というのは、カナが長年繰り返してきた無意識のパターンでした。
「そのメガネ、いつからかけてるか分かる?」と問いかけられたとき、カナがハッとしたのは、このパターンを初めて外側から見た瞬間でした。

パターンに気づく前は、そのパターンの中に完全に入り込んでいる。
でも「あ、私今このパターンだ」と気づいた瞬間、少しだけ自分を客観視できるようになる——それだけで、自動反応から意識的な選択へと切り替えられるんですよね。

楽観性の発揮(【選ぶ】)

可能性を信じて前に進む力です。

「失敗=おわり」から「失敗=データ」へ——この見方の切り替えが、まさに楽観性の発揮です。

ここで大事なのは、楽観性は「うまくいくはず!」という根拠のない明るさではないということ。
「失敗しても、それは私の価値とは関係ない」「データとして次に活かせる」という、現実に根ざした可能性への信頼です。

人間って面白いですよね。失敗フィルターがかかっているとき、人は「悪い結果」しか見えなくなる。でも「失敗=データ」という言葉に変えた瞬間、「別の結果の可能性」も視野に入ってくる。

結果を見据えた思考(【選ぶ】)

行動の結果を想像する力です。

カナが「今日決めなくていい。まず、知るだけでいい」と思えたのは、「申しこむ・あきらめる」という二択の外側に第三の選択肢を見つけられたからです。

「チラシをしまい込んだら、また後悔するかもしれない」「でも今すぐ決断しなくても、まず書き出すだけなら怖くない」——行動の結果を手前から丁寧に想像することで、自分が本当に動ける一歩を選べるようになる。それが「失敗フィルターを外す3ステップ」の核心にある力なんですよね。

今日のちいすぐ

「5分だけやってみる」と声に出してから始めてみる。5分で止めてもいい

🧠 ワビタンのEQ解説

「どうせ失敗する」という声は、あなたを傷つけるために来るのではありません。過去に傷ついた経験から、自分を守ろうとする脳の働きです。

EQでは、この自動思考パターンを「学習された無力感」と呼びます。何度も失敗が続くと、脳は「試みること自体をやめる」ことで痛みを避けようとします。

楽観性を取り戻す第一歩は、大きな成功ではありません。「5分だけやってみた自分」という小さな事実を積み重ねること。脳は小さな成功体験から、少しずつ書き換わります。

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苦手な人との対応の仕方に困ったら
モヤモヤ, イライラ, 緊張
感情と時間管理をテーマにした漫画の一コマ.
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自分の予定していた通りにならなかった時のイラつき
イライラ,モヤモヤ,焦り
家族の会話と感情の変化を描いたイラスト.
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人にレッテルを貼ってしまう正体
モヤモヤ,罪悪感,気づき
友達と会話しながら共感を示す女性のイラスト.
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立場の強い人の意見に同調するわけ
同調圧力,自己抑制,モヤモヤ
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あのとき、違う選択をしていれば…
嫉妬, 後悔, 自己否定
余計な一言を言ってしまうシーンのイラスト.
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余計な一言を言ってしまう
後悔,不安,自己嫌悪

このエピソードの登場キャラクター

  1. カナと仲間たちの温かい交流を描いたイラスト。感情日記のテーマにぴったりの優しいキャラクターです。.
    ワビタン
    その他
    EQコーチ。感情ナビゲーションの専門家だが、自身も完璧ではない人間味のある存在
  2. 子供の笑顔と優しい表情のイラスト.
    ハルト
    カナの家族
    天真爛漫な幼児。カナとマサキの息子
  3. カナと仲間たちのイラスト、感情日記のキャラクターが笑顔で描かれています。.
    カナ
    カナの家族
    共感力が高く、自分を後回しにしがちなワーキングマザー